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聖マリ抄読会第2回目 ”Bimekizumab in patients with psoriatic arthritis, naive to biologic treatment: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial (BE OPTIMAL)” 石崎
当科では日々の臨床・研究レベルの向上のために抄読会を実施しています!
今回は2022年末にthe Lancetにpublishされた
「Bimekizumab in patients with psoriatic arthritis, naive to biologic treatment: a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial (BE OPTIMAL)」
の文献を取り扱いました。
日々進化を遂げている乾癬性関節炎の治療をcatch upするのはなかなか大変です。
今回は新たな作用機序を持つ抗体製剤のビメキズマブの乾癬性関節炎に対する有効性を検討したランダム化比較試験を題材にしています。
発表者・石崎先生からのまとめコメントです!
■Clinical question■
生物学的製剤未使用の乾癬性関節炎(PsA)患者においてビメキズマブ(BMZ) 160mg 4週毎皮下注治療群はプラセボ群と比較し、関節炎を改善させるか
■Short answer■
BMZ治療群はプラセボ群と比較し, 16週時点でのACR50を達成できた患者割合が多かった.
■感想と日々の臨床への応用■
この研究では多関節炎型・小関節型のPsA患者が多く, 遠位関節型や体軸関節型のPsA患者といった他のサブタイプの集団に効果があるかは判断できない印象を受けました。
また尋常性乾癬治療ではBMZは320mg 4週毎皮下注で効果があるとされています(また8週毎のspacingも可)。一方で、PsA患者を対象としたこのtrialではBMZは160mg 4週皮下注であることや, この研究患者集団の平均BMI 29と高いため, 日本人でこの用量設定・投与間隔が正しいかはまだわかりません。
実際に使用する際に経済的に継続が困難な場合は特にBMZ 160mg4週皮下注での使用は許容されるのかもしれません。
https://www.marianna-rheumatology.com/wp/wp-content/uploads/2023/02/20230206.pdf